それぞれの「夏の思い出」で作品づくり/アクターズスクール第4回レッスン/本公演に向けた創作活動始動
OUTBACKアクターズスクールは、11月7日の本番に向けて、いよいよ本格的な創作活動を始めました。上演作品は、既成の脚本によるものではなく、スクールメンバーでゼロから創作する、完全オリジナル作品です。7月18日に行った第4回レッスンは、オリジナル作品を作るのに最も必要とされる、クリエイティブな力を試す回になりました。
ウォーミングアップは、体の部位(肘、つま先など)をペン先だと思って動かし、自分の名前を宙に描くワーク。ウォーミングアップとは思えないようなダイナミックな動きが生まれ、これだけで劇のワンシーンができてしまうほどの、魅力的なパフォーマンスタイムになりました。
次に行ったのは、「お茶ケチャ」。インドネシアのバリ島に伝わる伝統芸能の「ケチャ」をもとにしたワークです。5グループに分かれて、割り当てられた「お茶」にまつわる言葉を繰り返し唱え、全グループの言葉とリズムを重ねていきます。すると、とても重層的で迫力のある音楽が出来上がりました。
今回のメインのワークは、前回に引き続き行ったグループワークです。まず一人ずつ「夏の思い出」を絵日記の形式で紙に描いてもらいました。みなさん勢いよく描き上げて発表し、それぞれの夏の思い出をシェアしました。
男性参加者のなぎーは、雄大な山の絵を描きました。鉄格子の窓のある精神病院に入院していた時、退院したら広々とした所で働きたいと思ったそうです。そして退院して、広々としたイメージのある北海道に移り住み、厩舎で働きました。その時に見た山々の情景が、絵日記になりました。
また、おなじみKP仮面は、自分が寝込んでいた時の姿を描きました。真夏に離婚し、鬱になって2週間飲まず食わずで寝込んだ時の様子です。でも、ふと自分の枕が黒く汚れているのを見た時に、「人間に戻らなければ」と思い立ち、お風呂に入って甦ったそうです。その時の強烈な思い出を絵にしました。
こうした様々な夏の思い出を持ち寄って、グループに分かれてパフォーマンス作品を作りました。まるで一つの絵巻物のような作品に仕上げたグループもあれば、ダンスのような作品を作ったグループもありました。セリフあり、音楽あり、ダンスあり。参加者たちが持つ自由な表現力が、11月の本番作品にもきっと活かされるはずです。
これから夏本番。OUTBACKアクターズスクールも、ますます熱く盛り上がっていきます。