KP電話相談や新聞取材でも活躍するOUTBACKのくーちゃん/相談相手や観客の心を自然に和ませてしまう/23日からの横浜公演では複数の役を演じる

OUTBACKアクターズスクール横浜公演2023が近づいてきました。オリジナル作品「愛と変容についてのラップバトル 横浜version」に登場する1期生のくーちゃんは、KP神奈川精神医療人権センターの電話相談ボランティアとしても活躍しています。

KPの相談電話には、医療機関や行政窓口でひどい扱いを受け続けた結果、苦しみのあまり強い口調で電話をかけてくる人が多くいます。最初から一方的に怒っている人も少なくありません。くーちゃんはそんな人たちにも「それはつらいですね」「私も死にたいと思ったことがありますよ」などと共感を示します。こうした言葉は相談をうまくさばくための技法ではなく、くーちゃんの心から自然に湧き出る言葉なので、相手は次第に落ち着いて会話が弾んでいきます。

くーちゃんはこうしたボランティア体験やOUTBACKアクターズスクールでの経験を、大学などで学生たちに話す機会が増えてきました。今年11月には、川崎・長男監禁死亡事件の地裁判決に関する朝日新聞の取材を受けて、「入院した際に友人ができたことで好転していった」「(その一方で)入院患者が回復できるだけの医療を提供できない病院も存在する」「(病院で)いい出会いがあるかは分からないが、誰かとつながっていることが大事だと思う」というコメントが掲載されました。

今月23日と24日の横浜公演では、「自傷行為のある入院患者」「念仏を唱え続ける入院患者」「パワハラ法人の理事長補佐」など様々な役を器用に演じます。深刻な場面でも、観る人の心を和ませてしまうくーちゃんの魅力を、ぜひ劇場で味わってください。

KP神奈川精神医療人権センターで相談電話を受けるくーちゃん
今年9月の松山公演でパワハラ法人の理事長補佐をコミカルに演じるくーちゃん

撮影・佐藤光展

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