不条理な精神科診察室を寸劇で笑い飛ばす/OUTBACKおためしワークショップ大盛況

OUTBACKアクターズスクールが2期目に突入し、今月22日、横浜市神奈川区で「おためし演劇ワークショップ」を開催しました。1期の中心メンバーに加え、公演やホームページをみて興味を持ったという新メンバー候補9人が参加。私、中村マミコの進行で、総勢22人が演じることの魅力を体感しました。

今回のワークショップではまず、参加者全員が今の気分を言葉で表現。「緊張している」との声が多く上がりました。しかし、最初のゲーム「なんでもバスケット」をやると、一気に空気がほぐれました。

「なんでもバスケット」は、みんなでサークルになって椅子に座り、真ん中に立つ鬼が自分に当てはまるワード(「今日朝ごはんを食べた人」など)を言います。そのワードに当てはまる人は全員立ち上がり、別の空いた席に座ります。そして、椅子取り合戦に敗れた人が次の鬼。何度も鬼になってしまう人や、席を必死に奪い合う人など、それぞれの個性がさりげなく発揮される時間になりました。

次は「ミラーゲーム」。2人でペアになり、人間役と鏡役を決めて、鏡役の人が人間役の人の動きを真似します。相手をよく観察することが重要なゲームです。しかも、ただ見るだけではなく、それを自分の体で再現しなければなりません。この作業によって、相手のことを体全体で知ろうとするようになります。

続いて、長い棒の両端を2人が利き手の人差し指で押さえながら、歩き回るワーク。このワークを成功させるためには、相手の力加減を敏感に感じ取る必要があります。力を入れすぎたり抜き過ぎたりすると、棒は下に落ちてしまいます。ミラーゲームと同様に、言葉だけによらない、体全体を使ったコミュニケーションを重視したワークです。他のペアが支える長い棒の下を、2人で棒を支えながらくぐるなど、皆さんイキイキと取り組みました。そしてこの頃には、会場はとても和気あいあいとした雰囲気になっていました。

休憩をはさみ、次は「彫刻家と粘土」というワーク。片方が彫刻家、もう片方が粘土になります。彫刻家は、粘土役の人の体を使って、出されたお題の形を作ります。「お母さん」「学校の先生」「アイドル」などの具体的なお題から始まり、「悲嘆」「慟哭」「情熱」「憂鬱」など、抽象的な言葉の表現にも取り組みました。

その後、更にいくつかのワークをやったあと、わがままな佐藤副校長のゴリ押しで決まった「診察室」の寸劇づくりにトライ。精神科の診察室は不条理なことだらけですが、泣き寝入りするばかりでなく、それを「笑い飛ばしてしまおう」という試みです。

まず、佐藤副校長と新メンバー候補の「シンタニ」さんが、実話をもとに「なんでもかんでも『統合失調症』にする診察室」を熱演すると、会場は笑いの渦に。これに触発された参加者たちは、「数か月待ってやっと受診したのに『うちでは無理だから他に行って』とあっさり拒む診察室」や、「『オッケー』を連発していくらでも薬を出す診察室」などをコミカルに再現しました。更に、「身長180㎝のイケメンで親切な帰国子女の精神科医がいる最高な診察室」や「隣室から常に念仏が聞こえて妙に癒される保護室」など、期待をはるかに超えるバリエーションが生まれました。

参加者たちは、「楽しかった」「心と体のストレッチができた」「またやりたい」と大満足の様子。次回の「おためし演劇ワークショップ」は2月26日を予定しています。詳細は後日改めてお知らせします。

(写真撮影・佐藤光展)

はじめゲーム「なんでもバスケット」
「ミラーゲーム」2人で向き合い、体をじわじわゆっくりと動かす様子
「ミラーゲーム」大胆に体を動かすお試し参加の2人
「長い棒を使ったワーク」指先に集中
「彫刻家と粘土」の説明をする中村マミコ校長(右)
「アイドル」というタイトルの彫像を制作中
彫像のタイトル「憂鬱」
彫像のタイトル「悲嘆」
彫像のタイトル「慟哭」
彫像のタイトル「爽快」その1
彫像のタイトル「爽快」その2
「診察室」の場面/患者に言われるがまま、テキトーに薬を出す医者と看護師
診察室の場面/数か月待ってやっと受診したのに「うちでは無理だから他に行って」とあっさり拒まれる
診察室の場面/隣室から常に念仏が聞こえ、そこに癒しをおぼえるトモキチ

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