ダンサー&からだ博士の「たまちゃん」にしなやかな動きを学ぶ/OUTBACK第2回おためしワーク

2月26日、OUTBACKアクターズスクールの第2回おためし演劇ワークショップを横浜で開催しました。今回も20人を超える参加があり、中村マミコ校長がとても信頼している振付家&ダンサーの「たまちゃん」こと、山田珠実さんに特別講師を務めてもらいました。

たまちゃんはとても小柄な女性です。しかし、一度体を動かすと、その場の空気まで大きく揺り動かしてしまいます。たまちゃんは自己紹介として、床に四つん這いになる姿勢から体を大胆に、しなやかに動かし、スクール生たちは「動物みたい!」と驚きの声を上げました。

体を自由自在に操るたまちゃんに圧倒されつつも、ワークはストレッチからスタート。OUTBACKでいつもやっているやり方、一人一人ケアしたい部分をストレッチして、それをみんなで真似ていく方法で行いました。

スクール生たちがストレッチする姿が「とても魅力的だ」と感じたたまちゃんは、それを振り付けにして、みんなで踊ってみました。すると「恋するフォーチュンクッキーに合わせて踊ってみたい」とスクール生からリクエストがあり、みんなで音楽に合わせて踊って盛り上がりました。

続いて中村校長の指導で、OUTBACKでは定番のワーク、ミラーゲームをやりました。2人1組で人間役と鏡役になって、相手の動きを真似するゲームです。単純ですが、とても示唆に富む奥深いゲームです。するとたまちゃんは、ミラーゲームの発展系として、人間と鏡のペアが真似をしながら歩いていくワークを思いつきました。歩くことから始めて、そこに手の動きを加えたり、速度を変えたりと、ペアそれぞれに個性が表れて、とても興味深いパフォーマンスを見ることができました。

ミラーゲームの後は、「人の気配を感じる」ゲームをやりました。2人組になり、1人が相手の背中に向かってゆっくり近づいていき、至近距離で3つ数えた後、背中にタッチします。もう1人は、背中越しに相手の気配を感じたら、タッチされる前に振り向かなければなりません。人の意識は通常、前を向いています。日常生活で背中に意識を向けることはあまりありません。しかし、舞台の上では体の全方向を観客にさらします。背中を含め、自分の体の感覚に集中する訓練になるゲームです。なかなか上手くいかなかったチームもありますが、気配を感じることの難しさ、楽しさを体感できたように思います。

最後は体をクールダウンさせるために、床に座って足のマッサージをし、セルフケアの方法を教えてもらいました。自分の体を自分でケアするのはとても大切なことです。ダンサーであると同時に「カラダ博士」でもあるたまちゃんが、日々に活かせる大事な技術を教えてくれました。

今回は、スクール生たちが自分の体について知る良い機会になったのではないかと思います。舞台の上に、力まず落ち着いた体で立つのはとても難しいことです。しかし、たまちゃんが教えてくれたワークを積み重ねることで、自然体の体を手に入れることができるはずです。

メンタルヘルスの向上にとっても、リラックスした体を手に入れることは、とても大事なことです。現代人の私たちは、つい首から上で物事を考えがちですが、体全体で感じ、考え、行動していけるようになると、より楽に生きていけるのではないでしょうか。色々なことに気付かせてもらえた「たまちゃんタイム」でした。

さて、次回のOUTBACKアクターズスクールは、4月になります。いよいよ第2期の開校です。詳細は近日中に改めてお知らせします。

特別講師の「たまちゃん」こと山田珠実さん
ミラーげーむ。相手の体、動き全体をよく見ます。
ミラーゲームの発展形。一つのパフォーマンス作品のようにも見えました。
パフォーマンスがあまりに魅力的でたまちゃんが飛び入りしてしまうシーンもありました。
人の気配を感じるゲーム。背中に手が触れる一歩手前。
第1期の講師、「まえちゃん」こと前原麻希さんも参加しました。

(写真撮影・佐藤光展)

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